横浜市・希望ヶ丘☆どんぐりひろばは子育ての不安を前向きな意欲に変えるお母さんと子ども(0~6才)の教室です。幼児期にこそ『見えない学力』を豊かに育てましょう。☆お問い合わせは下記HPのメールで。


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小1プロブレム うちの子は関係ない!?-6

幼児教室どんぐりひろばへようこそ!060.gifさて、話の続きです。060.gif

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生き方のモデルとホスピタリズム


愛情いっぱいに育っているみなさんのお子さん・・・

なんで、そういう言い方かというと、
こちらをご覧の方々は、熱心に「子どもに良いこと」を
日々考えている場合が多いと推測してのことです。

そんなお子さんをお持ちの皆さん自身も
大切にされて子ども時代を過ごした方が多いことでしょう。

さて、私の大切な友達Kちゃんは、
慈しみ愛されるべき少女時代、あまりに身の周りが激変の状況にありました。
そんな彼女の存在により私は子どもの頃から多くの事を学びました。

Kちゃんも多くのことを学びました。
その中の一つに、家族そしてそれぞれの役割分担や
仕事内容を知るというのがありました。

私の家で母のする家事についてもそうでした。
大人になった今でも、私の母がしていたような方法で
家事をこなす彼女を見て、私はよく苦笑します。

家庭の食事って、こういうものか。
家庭のお風呂ってこういうものか。

そういうのがわかってきて、
例えば彼女はそれまでしらなかった「水の使い方」を覚えました。

強迫的な精神のためにやっていた必要以上に「洗う」という行為も和らぎました。
育つ環境によっては、当たり前にしているはずのことがそうではなかったりします。

そんな不安定な気持ちもモデルとなる大人がいることで安定し、
それをよりどころとして成長することができます。
彼女の場合、我が家はすでに自分の実家のような存在した。

一般に不遇な子どもは入所施設に入った場合、
人権を守り、心を慰めるような気遣いが子どもの周りにあふれています。
着る物や食べる物は、普通の家庭の子以上に
ちゃんとケアされているところも多いです。

おやつなんか、
「え、一人で食べきれる?」というような袋菓子が一人ずつに与えられることもあります。
恵まれない子供たちに使わないピアノを、と贈られてくるもんだから、
弾きもしないピアノが無駄に何台もホールに置かれていたりします。
もちろん、善意の贈り物です。ケチをつけるものではありません。

でも、子ども達の心は物では決して満たされないのです。

やはり人間の心と心が通い合わないと。

精神の安定を求めて子ども達は自分の担当の先生に愛着を持ちます。
でも、若い先生だったら、そのうち結婚退職していなくなったりします。
そのことが分かっていて、子ども達の中には心を開いていいやら閉じた方がいいのやら、
混乱し、問題行動につながる場合もあります。

そんな中、Kちゃんには、一切の裏切りのない私の母がいて、
母のすることが全てのモデルになりました。

人はそういう港のような存在を必要とします。
本当はうちの母でも本当の母にはなりえてはいませんでした。
母に変わりうるものはないのです。
そういう寂しさを満たされないものを抱く、これをホスピタリズムといいます。

大人になってもKちゃんを苦しめ続け、もしかしたら意識するしないに関わらず
今も苦しんでいることかもしれません。

さあ、お宅のお子さんの隣の席の子がどんな環境の子か、考えたことはありますか?
とても困っている子である必要はありませんが、
我が子は人に優しくできる子であってほしいなんて大人は思うものです。

思うのはいいのですが、優しい子にするには、
優しい子がつぶされないような社会、空気を
大人が作っていってあげないとダメなんです。

小1プロブレムとか、学級崩壊とかが身近に感じられたとき、
親としては身構えて「我が子」を守ろうとするだけではなく、
クラス全体として一人でも多くの大人が考えていきましょうという姿勢がないと
事態はよくならないでしょう。
「我が子」だけは守りたいでしょうけれど、
「我が子」だけに降らない火の粉はないというもんです。

先生も自分のクラスの問題として独りで抱え込まずに
保護者とすぐに連携がとれるような関係作りを
してくださるとありがたいですよね。

だけど、何かあってからでは、プライベートな部分もあることから
昨今では話し合いも難しいでしょ。

だから、ふだんから人の事に無関心になるのをやめませんか?
面倒くさい関わりでも、人とのつながりからしか
人は成長できないと思うのです。

大人たちの無関心やことなかれな態度が
子ども達の社会に反映される、
そういうことの一つの現れがこのような問題でもあると思うのです。
by dongurihiroba | 2010-11-06 01:15 | 家庭教育