はさみ・のりの導入
2012年 12月 27日
~はじめての「はさみ」選び~
2才・3才で、きちんと座れるようになってから、
どんぐりひろばでは、はさみを使います。
どんなはさみがいいかしら?
っということで、まずは、みなさんいろいろお考えのようでした。
とりあえず小さい物。
紙は切れるが手は切れないという謳いの物。
少々高価でも、いかにも良さそうに見える物。
人気のキャラクターの物。
まあ、いろいろありますよね。
結論から先に。
値段は安いのでも使いやすいものはあります。
これはよくないな、と思えるものもあります。
私が一昨年、100円屋さんで購入した複数のものについてお話しましょうか。
いかにも子供用か、という感じの小さめのはさみ。
刃先も持ち手も小さめでいかにも子どもにピッタリ風の物ですが、
持ち手の片方に親指、もう一方には子どもだったら残りの指を入れたいところ、
せいぜい1本しか入らない穴の大きさ。
これでは、不安定で子どもには使えませんでした。
手は切れないという謳い文句のはさみ。
紙も実は切れにくい状態。
刃の部分には、手を誤って切らないようにガードのためか、
プラスチック部分で覆われていて、切りたいところが見えにくい。
持ち手がシリコンゴム製のはさみ。
大人サイズで初めての子どもには大きすぎ。
でも、慣れてきたら、刃が長くて、先も細い、このはさみは極めて実用的。
実際、教室ではさみを使う子達を見ていると、
慣れている子は結構大きめのはさみでも大丈夫でした。
一番、良くないのは
①手がきちんと入らない持ち手の物。
②切れにくい物。
③利き手に合ってない物。
の3点でしょうか。
刃の長さ、先がとがっているか、丸いかは、
使い慣れていればそれほど問題にはなりませんね。
注意すべき点としては、はさみは、持ったまま立ち歩く、振り上げる、先を人に向ける、
開いたまま放っている、・・・そのようなことのない子に与える物だということです。
また、そのような子であっても、大人の目の届かない、
園などに持たせるのは先の尖ったものはやめましょう。
他の子が手にとることもあるとしたら、刃の長いものもやめましょう。
園ではだいたい、指定の物を使うとは思いますけどね。
手の大きさに合った持ち手の穴(親指穴と4本指が入る大きさの穴)があり、
長すぎない短すぎない刃(ねじから先が5~7センチくらい)サイズがいいですね。
もし、開閉が硬かったり、緩かったりしたら、ねじ部分を調整するといいですよ。
切れにくいはさみについて。
お母さん方は毎日包丁も使うからわかると思いますが、
刃物って、よく切れるものより、切れにくいものの方が危ないでしょ。
ヘンに力入れたりしないといけないから、事故の時は大きくなる。
自分の体ですから、あ!と反射反応も示します。
手が切れない謳いのものはやめた方がいいのでは。
最後に利き手に合ってないはさみ。
これは、左利きを直したいお母さんがよくやってしまうこと。
でも、はさみを左で使うからって、他のことに悪影響はないです、全然ないですよ。
このごろでは、ほぼ市民権をもった『左利き』。
・・・私自身がひどい左利きで、子どもの頃、はさみでツライ思いをしたから、
「今は昔と違って左利きに対する環境がよくなってるよ」、の意味で言ってます。
「この子は左利き」と思ったら、はさみは『左利き用』を与えてください。
右利き用を与えてから、左利き用に変えるのはやめましょう。
なぜなら、刃の合わせが、利き手によって異なるからです。
私の小さい頃はもちろん、右利き用しかはさみなんてありませんでした。
なんだか知らないけれど、はさみは苦手と、学校に入るまで思っていましたが、
それは、刃の合わせが左手には不向きで、力の入り方が違っていたからなんです。
だれもそれを気遣って指導してくれたりはしませんでした。
幼いながら、結構悩んでいたのですけど・・・。
それでも、なんとか、適応できるようにはなりましたが、
持ち手の親指の穴の微妙な角度が右利き用にできているため、
左手親指の第2関節あたりがいつも押されて紫色になってしまうのでした。
だからといって、一旦右利き用に慣れてしまった
(右用合せ刃に合わせるように体が覚えてしまった)手で、
左利き用を使うことはさらに困難となってしまってました。
もし、同じような経験をした方がいらしたら、
今なら、持ち手がシリコンゴム製のを使ってみてください。
これだと手にかかる負担が少なくて疲れません。
私が今一番愛用しているのも、100円屋さんで買ったそれです。
はい、
このような面倒に子どもを巻き込まずとも、
今は左利きに優しいはさみを与えてあげてくださいね。
はさみを左で使っていても、文字は右で持つことは可能です。
文字は是非、右で書けるようにしたいものです。
その指導も、どんぐりひろばではいたします。
それから、冒頭にサラッと言いましたが、
『座れる子』限定ではさみを与えるように指導をしましょう。
子どもにとっては、魅力的な「はさみ」です。
これをもらうためなら、子どもは座って待ちます。
いつも座ってられない、というお子さんにはこういう場面をうやむやにせずに、
きっちりすぎるくらいの約束にして、大人の本気の姿勢を示してあげましょう。
うっかりでも約束を違えたら、はさみのあそびは即中止しましょう。
さて、次回は、今月はさみをつかった実例のご紹介です。
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