子どもの躾 犬の躾ー9(fbでご覧の方は←クリックでブログへ)
2011年 08月 10日
幼児教室っていうと、小さいときから立派な子達がそろうイメージをお持ちの方もおられます。
立派なはずの大人たちが相も変わらずデタラメなことをしでかして世の中を騒がす中で、
人間になって間もない子ども達が「きちんと」していたらその方が気持ち悪いです。
でも、ここは、教室ですから、もちろん「きちんと」も目指しています。
ただ、それは、たっぷりめに時間もかけ、愛情も注いだ上でそういう人に育っていくものです。
不思議なことに、懲りない世の中の大人と違って、
子ども達の発達のスピードと吸収力の大きさは素晴らしいものですから、
通って2カ月(8回程度)位で、「きちんと」した感じがなんとなく漂うようになります。
年齢に見合った落ち着きともいえます。
そういう集団なものですから、初めて来られた方はちょっと驚かれるわけですね。
さて、どんぐりひろばでは、未就園児のクラスではお弁当持参。
(何度もお話していますが、初めておいでの方のために)。
親子の集う会はいろいろありますが、なかなか食事をともにする会はありませんね。
どんぐりひろばの『お弁当』はおなかがすく時間にわざと設定をしています。
初めて教室に来た子は、『早弁』してしまうことが多いんです。
それは、おうちでは、家族も少なかったり、
小さい子を優先してしまっているためでもあります。
3回目位からは小さい子も『待てる』ようになります。
『待つ』ということをここで初めて覚える子もいます。
犬でいうところの『マテ』です。
犬は幼犬でも待てます。
人の子だって待てないはずがありません。
(もちろん赤ちゃん期は違いますよ)
それには待てるための楽しい順序があったほうがいい。
洗面所で手を洗ってもらいますが、その前に。
『手洗いの歌』2曲歌います。
ちょっと楽しい気分で洗面所へ。
1人ずつになるので、みんな早く行きたい気持ちです。
おうちでは順番待つこともないですけどね。
人が行くと自分も行きたくなります。
そういうわけで、いつもは洗いたがらない子もいそいそと洗面所へ。
手を洗って早く着席しても、今度は最後の子が戻ってくるまで
やはり待ってないといけませんね。
お弁当包みを目の前にしたこの時が究極のガマンになります。
こんなちょっとの時間でも、小さい子だと、
お母さんのコップに手を突っ込んでみたり、
すでにこぼしてしまったり、いろんなことが起きがちです。
でも、回を重ねるうちに、楽しいはずの『次』を期待して
ちゃんと待てるようになっていきます。
犬も『マテ』の後の「お楽しみ」を期待するから待てます。
よく似ています。
わかりやすく言うと、人の子では「いないいないば~」が楽しめる頃には
この程度の『次を期待して待つ』は充分できるわけですね。
おうちでだって、たまにお父さんがいらっしゃる時には
「パパが座ったら食べようね。」
くらいは待たせてみてくださいね。
『優先権』のある『お子様』がどうも多いみたいですよ。
小さな集団で食事を共にするのはここまでだって大変意味のあることです。
どんぐりひろばでは1才児でも全員そろって『お弁当の歌』のあと『いただきます』です。
早弁太郎はいません。
さあさあ、楽しいお弁当の始まりです。
まだ続きます。
追記:犬よりヒトのほうが待てる時期が遅いのはなぜか。
動物は生まれおちて間もなくから、自分で立ち歩きます。
ヒトは1歳前後でないと歩くこともできません。
ヒトの子は頭(脳)が大きいので、生理的に未熟な段階で
生まれてしまうということです。
ボルノウという学者がそれを「生理的早産」と呼んだことを
ご存知の方も多いでしょう。
そんなわけで、ヒトの子は赤ちゃん期は、
全てのお世話を親がしないと生きていけません。
身辺の自立は犬の方が早いから、早くから待てます。
犬の方が賢いというわけではありませんね。
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