昨年の記事ー3
2010年 07月 21日
「野菜畑を考える~取れたて野菜が素晴らしい教材です。」の3回目です。
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元はみな一粒の種でした
さてお待たせしました。
トウモロコシの話です。
数年前、年長児のクラスが終わったときのこと。
「じゃあ、トウモロコシは何粒ある?」
「知ってる。100(粒)。」
「ブー、101(粒)。」
という子ども同士の何気ないやりとり。
なんか向きになって張りあっている割に、ちっちゃい・・・。
でも、幼児にとって、100ってすごく大きな(偉大な)数です。
「トウモロコシなら、今ちょうどあるよ。食べる?」と私。
「食べる~。でも、その前に数える!!」
教室時間の前にトウモロコシをゆでていました。
うちの子が帰ったとき用のでしたが、
なんかこの生徒たちに今日は触らせなきゃ、
という思いに変わりました。
トウモロコシを子どもたちの目の前に出すと、
「つまようじ貸して!だって、粒が小さいんだもん。」
と言う子がいて、どうするか見ていると、
ようじの先でちくちく指して、というより
刺して穴をあけながら声を出し数えていました。
なるほどねえ。
でもね、トウモロコシの粒って並んでいるようで、
途中で列がなくなったり、結構大変なんですよ。
そこで、10粒毎に1本ようじを
刺しておくようにアドバイスしました。
どこまで数えたか、今何粒目か、
わかりやすいかなと思って。
その子は、100と数十粒のところで、
「もう、やだ。」と言い、やめました。
いやあ、よく頑張ったものだと思いました。
立派なのは全部数えることだけじゃないと思います。
上の写真は、その時のイメージを
私が再現したものですが、
青い軸のはスタート(1粒目)、
他につまようじは12本立っているから
120粒までは数えたことになりますね。
粒全体から見ると、ごく一部分でしたよ、数えたのは。
さて子どもたちは何かに気づいたでしょうかね。
このあと、各自おいしそうに食べました。
「全部ようじ立てたら、はりねずみじゃん。」
とか言って楽しそうでした。
100でも101でもなく、
全部も数えきれなかったけど、
大きな数を体感できました。
幼児の勉強ではこういう体験を
たくさん踏んでほしいのです。
そしていつか
数え切れないほどのトウモロコシの粒も、
3粒兄弟の枝豆も、
(うちの畑にはないけど)大きなスイカだって、
元はみんな一粒の小さな種なんだよねって気づいたとき、
野菜を数えた記憶は、「算数」の域をも超えるものとなるかも。
写真の「ふしぎな たね」という本は、
とても数学的です。
(童話屋刊/安野光雄著)
でも、それだけでもありません。
夏休みにいかがでしょうか。
「採れたて野菜~」の話はこれで終わりです。
でも、「野菜畑」の話はまだ続きますよ。
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